








奇跡の1マイルふたたび
氾濫河川の付替えを民間活力で実現
「亜熱帯庭園都市」を目指して2地区にまたがる大規模再開発を実施
那覇の戦後復興を支えた国際通り。目覚ましい発展と賑わいから、かつては「奇跡の1マイル」と呼ばれた土地ですが、河川の氾濫や老朽密集家屋など数々の課題がなおざりにされてきました。人々の憧れから遠ざかりつつあった、愛する国際通りを再び活気づけたい。住民の強い想いを受けて、国際通りに面した衰退商業地「安里地区」と老朽密集家屋と低利用地からなる「牧志地区」にまたがる大規模再開発を実施。こうして誕生したのが「さいおんスクエア」です。
一元的な進行管理で複合的な面整備を短期で達成
当再開発事業の最大の特徴は、高度な工程管理を要した河川切り替えを含む土木工事と、2敷地の造成および再開発ビルの建築工事を同時に施工したところにあります。地区内を大きく蛇行して流下していた安里川は流れを緩やかにして断面積を拡大。街と一体的に調和する“親水庭園”として修景設計を行いました。また、旧河川埋め立て後に都市型生活拠点となる「北敷地再開発ビル(商業・公民館・プラネタリウム・図書館・宿泊)」と都市人口回復を目指す「南敷地再開発ビル(権利者棟および分譲タワー)」を建設。複合的な面開発を市街地再開発組合が一元的に担ったことで、安全を確保しながらエ期の短縮を実現できました。
さらに、沖縄県初の組合施行である当事業では特定業務代行制度と公共施設管理者負担金制度を導入。民間事業者の人材や知見が存分に発揮されました。いくつもの力が合わさって誕生した「さいおんスクエア」は、那覇の新たな顔として人々の暮らしを支えています。
当社は事業コーディネート担当としてプロジェクトを統括し、行政協議全般と事務局支援を担当しました。併せて再開発コンサルタント、全体設計調整、基本設計および工事監理を担当しました。
概要
施行地区
約2.32ha
用途
南:住宅・店舗・駐車場
北:店舗・宿泊・公共公益・駐車場
延べ面積
南:22,822.37㎡
北:22,396.67㎡
構造・規模
南:RC造 地上25階
北:S造 地上12階
竣工
南:2010年
北:2011年
担当業務
事業コーディネート
再開発コンサルタント(都市計画、資金計画、権変計画、管理運営計画、補助対応等)
計画・設計(基本構想、基本計画、全体調整、基本設計、工事監理)
備考
平成23年度まちづくり功労者国土交通大臣表彰
平成24年度功労者等表彰[(公社)全国市街地再開発協会]
平成23年度全建賞(都市部門)[(一社)全日本建設技術協会]
第17回那覇市都市景観賞