

老朽化した防災建築街区ビルの再建事業
老朽化とキーテナントの撤退による苦境
1968年、防災建築街区造成法に基づき、地上7階・地下1階建ての商業ビルとして誕生した豊中駅前新開地共同ビル。最大地権者である地権者法人がビルを管理していましたが、2001年にキーテナントが撤退したことをきっかけに空き床が目立つようになりました。さらに、阪神・淡路大震災後には修繕費の増大が追い打ちをかけ、地権者法人の経営は悪化し、債務超過の危機に直面しました。そんな厳しい状況下で、地権者法人は建替えと会社清算を決断。当社はデベロッパーから事業推進業務を受託し、プロジェクトに参加しました。
地権者との協力で生まれ変わった複合ビル
当社の役割は、地権者への従前資産分配計画案の策定、地権者等合意形成、施設計画策定補助、補助金に関する行政協議、地権者法人清算支援、管理運営計画策定など、多岐にわたりました。地権者等合意形成は、市街地再開発事業等の法定事業ではないにも関わらず、50名以上の地権者が存在し、地権者法人の株主総会で建替え事業を推進する旨の決議はされてはいるものの個々の同意ではないことから、全員の同意を取得するまでに、約2年半の歳月を要することになりました。施設計画は、新しいビルでの営業・居住を希望する地権者の意向を導重しながら進め、1階から3階までを商業施設、4階以上には住宅を配置し、従前と同様に豊中駅に繋がるペデストリアンデッキに接続し、利用者の利便性を確保しました。
概要
竣工
2011年
所在地
大阪府豊中市
事業手法
等価交換(全部譲渡方式)
担当業務
事業コーディネート
再開発コンサルタント(管理運営計画)
従前建物
構造階数
RC造 地下1階地上7階
敷地面積
1,841.72㎡
延床面積
11,396.17㎡
従後建物
構造階数
修正後)SRC造地上14階
敷地面積
1,829.02㎡
延床面積
14,725.00㎡